3行まとめ
- 離散数学、基礎理論の分野の問題です。(基本情報技術者試験平成16年秋期 午前問7)
- 標準正規分布表を使った問題の解き方を覚えれることが必須
- 異常に難しかったので捨て問だと思いますが調べてみたのでまとめます。
目次
- 問題文
- 確率論基礎
- 解き方
- まとめ
問題文
ある工場で製造している部品の長さの誤差は,平均0mm,標準偏差0.5mmの正規分布に従っている。誤差の許容範囲が±1mmのとき,不良品の発生率は何%になるか。標準正規分布表を用いて最も近い値を選べ。
標準正規分布表
確率変数 | 分布関数値 | 確率密度関数値 |
---|---|---|
0.00 | 0.5000 | 0.3938 |
0.50 | 0.6915 | 0.3521 |
1.00 | 0.6915 | 0.2420 |
1.50 | 0.8413 | 0.1296 |
2.00 | 0.9332 | 0.0540 |
確率論基礎をざっくりまとめる
- 確率変数
- ある変数の値をとる確率が存在する変数のこと
- さいころが出る目を確率変数
X
と定義すると P(X) = 1/6 (X = 1, 2, 3, 4, 5, 6)
- (累積)分布関数
- 確率変数
X
がある値x
以下( X ≦ x )
の値となる確率を表す関数 F(x) = P( X ≦ x )
- 確率変数
- 分布関数値
- これらの関数がとる値のこと
- 確率密度
- 定義域内での
X
の値の「相対的なでやすさ」を表す
- 定義域内での
- 確率密度関数値
- 連続型確率変数Xがある値xをとる確率密度を関数
f(x)
- 連続型確率変数Xがある値xをとる確率密度を関数
- 正規分布
問題の解き方
- 誤差平均が
0mm
である → 上の図でμ
に当てはまる - 標準偏差が
0.5mm
である -> 上の図でσ
に当てはまる - 正規分布において標準偏差までの(累積)分布関数値はおよそ68%であることから標準正規分布表の
0.6915
に該当(前提知識が必要)- 平均から標準偏差の間の確率変数の差
ΔX
は1.00
である
- 平均から標準偏差の間の確率変数の差
- 不良品の基準は
1.0mm
であることから、確率変数の差はΔX
の2倍- 不良品発生の
1.0mm
は確率変数でいうと2.00
にあたる
- 不良品発生の
- 確率変数
2.00
の分布関数値は0.9773
→97.73%
の確率で1.0mm
以下になる。2.27%
の確率で1.0mm
以上になる- (注意): +1.0mm -1.0mm の両方を考慮する必要がある
2.27% * 2 = 4.54%
の確率で±1.0
mmになり不良品となる
まとめ
- この問題の一番難しいところは
用語
と正規分布の性質
を知らないとできないところ - 知っていれば難しくないです。
- でも選択と集中を考えるなら捨て問です。
- 僕はこういうことを調べるのが好きなので調べます。(時間浪費)